2020年8月20日木曜日

耐越水シート開発⑮ (地下茎植物がシートの継目を広げる)

 吸出し防止シートなどにより川裏法面を被覆して、越水対策にしようとする場合注意しなければならないことがある。
 
 遮水シートや吸出し防止シート、侵食防止シート(国総研と民間10社が開発)、ジオネットやジオグリットなどで被覆する場合、シートの継目を完全に溶着しないと、上の写真のように、継目からイタドリなどの地下茎植物が生えだす。いったん隙間ができてしまうと、他の地下茎植物も生えだして、継目はどんどん広がる。

 越水流がシートの継目から入り込み、法面が侵食されるのは、土木研究所が行った実験の
の写真で立証されている(下の写真)。

 したがって、耐越水対策としてシートで被覆するときには、地下茎植物が継目から芽を出さないように、溶着したり、強力な接着剤を塗ったり、噛み合わせタイプのものを使用するなどの対策が必要だが、重要なことは確実性のある施工とコストである。