2023年の1月に国土交通省が管理する堤防で、ジオネット(タキロンシーアイシビル社製 強害雑草抑制ネットの1mmメッシュ)を利用して、イタドリの成長抑制対策の試験施工を行った。
その後、堤防の表土を15cm削ってジオネットを敷き、その上に野芝を張ったエリアには、7月7日時点でイタドリの新芽が、1m2あたり2~3本程度の割合で萌芽していた。
それから40日経過した8月18日。再び現地に行ってみると、イタドリの成長は停滞していて草丈はほとんど変化がなかった。この状態だと堤防の点検は問題なく行えるだろう。
また、40日前には元気だったはずのイタドリの芽が、立ち枯れているのが何本もあり、一方で60㎝ほどまで伸びているのも3本ほどあった。
60㎝まで伸びたり、枯れたりするのはなぜだろうか。これを究明すれば新しい技術が生れるかもしれない。
イタドリが河川管理者から嫌われる理由は、ひとつは3mまで延びるイタドリが密集すると、堤防の点検の邪魔になるからだ。二つ目は、イタドリが繁茂すると日光が下草に届かないので堤防の表面が裸地化し、雨や洪水で侵食されやすくなるからだ。
裸地化の原因はイタドリが発するアレロパシーのせいだとの説もある。
イタドリの成長はおおむね8月で止まる。
試験施工の効果は十分といえよう。
国交省の堤防での試験施工エリア。令和5年7月7日の時点。小さなイタドリが萌芽していた。
同じエリアの令和5年8月16日時点の状況。前回の観察から40日経過したが、イタドリはほとんど成長していなかった。この状況だと堤防点検は支障なくできそうだ。なお、試験エリアの周りは1度除草したのにも関わらず、イタドリなどがすでに1m以上にのびていた。
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