2025年6月11日水曜日

堤防でイタドリの成長抑制の試験施工を行う(9) (堤防のイタドリ・ブタクサ・セイヨウカラシナ・セイタカアワダチソウ・セイバンモロコシ・アレチウリ・モグラ・キツネ・イノシシ対策に挑む)

  家の近くを広瀬川の清流が流れている。
 ここは河口からおよそ30㎞ほどさかのぼった広瀬川の中流である。

 5月になると藤の花が見事に咲き乱れる。川の流れの音に混じってカエルや様々な小鳥たちのさえずりも聞こえる。ここはカエルや小鳥たちの楽園だ。
 舗装していない土と草の野道を歩くのはとても気持ちがいい。周辺の住人達もこの径を散歩しているようだ。径は20㎝ほどの幅で踏み固められていてぬかるみはなく、気持ちよく歩くことができる。

 しかし、イタドリはこんなところにも容赦なく繁茂する。中には丈が3mを超すものもある。
 イタドリは除草しても次から次と繁茂を続ける。2週間も除草しないと人が歩けなくなる。下の写真はイタドリで覆いつくされた散歩道だ。


 数年前から下の写真のように毎週、鎌で堤防の草刈りをしている。草刈り幅は1.5mと狭いが、散歩するには十分な幅だ。それに草刈り後の青草の生気に満ちた匂いが気に入っている。草刈りの匂いは子供のころの運動会のグランドの匂いである。
 しかし、草刈りを2週間ほどさぼると、またもとのジャングルに戻ってしまう。


 堤防などに様々な雑草が生える中で、イタドリやセイタカアワダチソウほど、成長が早く大きくなる草はない。つまり、イタドリやセイタカアワダチソウをコントロールできれば、除草作業は大幅に軽減できることになる。
 そんな思いから、3年前、わずか1.5m四方の規模ではあるが、タキロンシーアイシビル社製の雑草抑制ネットを敷設した。
 そのネットの上にホームセンターから買ってきた、半分枯れかけた高麗芝を張ったが全滅して枯れてしまったものの、イタドリの萌芽はまったくなくなった。
 景観上の違和感もない。
 
 国土交通省の北海道開発局では、こうした取り組みが年に数万m2規模で実践されているとのことである。北海道のイタドリは本州のものよりも太く、草丈が高い。さらに至る所に繁茂している。
黒いネットシートがタキロンシーアイシビル社製の雑草抑制ネット。継目から雑草が萌芽できないようになっている。
 ピンクのリボンのある位置がタキロンシーアイシビル社製の雑草抑制ネットを敷設した場所。イタドリの繁茂は完璧に制御できている。ネットは露出していないので違和感もない。
ネットシートの端部を折り返し加工してあるので、ネットシートの隙間からイタドリが萌芽することはできなくなっている。(特許製品)
旭川開発建設部では、雑草抑制ネットを活用して大規模な堤防法面補修工事を行っている。この結果、イタドリだけでなくセイタカアワダチソウの防止にも効果が発揮されている。また、モグラの巣穴もなくなったとのことである。さらに、越水に対しても相当な耐侵食性を発揮できる可能性がある。

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