2024年5月16日木曜日

堤防でイタドリの成長抑制の試験施工を行う(7) (堤防のイタドリ・ブタクサ・セイヨウカラシナ・セイタカアワダチソウ・セイバンモロコシ・アレチウリ・モグラ・キツネ・イノシシ対策に挑む)

 堤防のセイヨウカラシナ

 4月になると堤防の法面に鮮やかに菜の花が咲き、春の訪れを感じることができる。
 堤防の菜の花は実は外来種で、正式にはセイヨウカラシナという植物である。

 セイヨウカラシナは、野菜としてヨーロッパから移入された越年草だったが、野生化しているものが多い。
 地中の実は大根のようになるが食べれないが、新芽は食べられているようだ。

 しかし、堤防を守る立場からすると厄介な植物である。
 地中の大根のような根は冬期に腐る。腐るとそれをミミズが食い尽くす。すると、地中にはセイヨウカラシナの根の形をした空洞がたくさんできる。

 法面が空洞だらけになっている堤防が洪水になると、そこから洪水が浸透したり、侵食が始まる恐れがある。

 堤防の菜の花はの、どかな気分にしてくれるが実は危険な現象だと言える。

 国交省の関東地方整備局が、セイヨウカラシナに神経をとがらせているのは、そのような事情があるからである。

 北上川下流河川事務所が管理する北上川や江合川でも、セイヨウカラシナが咲いていて同様な問題が発生している。


 堤防の法面にジオネットを敷いておけば、セイヨウカラシナの根は物理的に太れなくなるので、抜本的な対策になれるものと期待している。

江戸川を管理する国交省の三郷出張所では、セイヨウカラシナの根が太らないように早めに除草する対応をしているが、堤防法面の腐葉土化が進行しており対策が必要となっている。(三郷出張所が江戸川流域の住民に配布したチラシ)
セイヨウカラシナの根が腐り、ミミズに食べられた跡。根の形をした空洞ができている。(江合川の堤防に咲いているセイヨウカラシナ)
ジオネットはセイヨウカラシナの防止対策に適役だ。    

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