「超省エネ型ロードヒーティング」(別名「ライン型ロードヒーティング」)の構造を検討する上で最大の課題は、電熱線が破断しにくい構造を考えることだ。
電熱線よりも少し広めの溝を掘り、電熱線の周りに適切な可撓性のある瀝青系の舗装用シール材を注入することで、仮に舗装が変形してもシール材が緩衝材として電熱線を守れる構造が求められる。シール材は数種類のものを試験して、最終的に日瀝のクラックシールを選択した。
写真はシール材がどのように電熱線を保護できているかの実験状況。アスファルト舗装の品質試験で使用される「ホイールトラッキング試験」で検証した。
「ホイールトラッキング試験」は、60度の高温状態で舗装に車輪を当てて、へこみ量が1㎜になるまでの回数を確認する試験で、5250回目で1㎜に達した。
「密粒度アスコン(改質Ⅱ型)」と呼ばれる、国道で一般的に採用されている舗装で検証したところ、電熱線への影響は見られず、実用性が見えてきた。
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ホイールトラッキング試験の状況。車輪が左右に延々と往復 する。 |
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試験後のサンプル。広い溝と狭い溝とも電熱線への影響は見られない。 |
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