2023年4月27日木曜日

3.堤防のイタドリ・ブタクサ・セイヨウカラシナ・セイタカアワダチソウ・セイバンモロコシ・アレチウリ・モグラ・キツネ・イノシシ対策

 秋になると道路や堤防などに黄色い花が一面に咲く。セイタカアワダチソウだ。
 
 北アメリカ原産の帰化植物で、もともとは観賞用に導入されたとの説もあるが、急速に広がったのは第二次世界大戦後。蜜源植物として養蜂業者が積極的に種子を散布したとの話もある。現在は、環境省が要注意外来生物リストに載せている植物だ。

 種子と地下茎の両方で増え、在来の植物とは比べ物にならない旺盛な繁殖力を持つ。河川敷など栄養豊富な土壌では10本近い地下茎を伸ばし、そこから地上に向かって伸び始める。
種子繁殖も旺盛で、1株あたり平均で3000個のタンポポのような羽毛を持つ種を風に乗せて飛ばし、日当たりがよければやせた土地でも湿地でも発芽、増殖する。

 根と地下茎からアレロパシー物質(他の植物の種子発芽や成長を妨げる物質)を出し、他の植物が生育することを妨げ、自身は地下茎からどんどんと芽を出して増えていく。このため、繁殖を始めた場所では日本の在来植物の姿がほとんど見えなくなり、やがてセイタカアワダチソウだけが繁茂するようになる。

 堤防法面にセイタカアワダチソウが繁茂すると、裸地化してガリ侵食を引き起こしかねないし、道路だと視距を阻害するなどと嫌われている。
 いままでの駆除方法はただひとつ。原始的な手法であるが抜き取りだけだった。

 1mmメッシュのジオネット(高密度ポリエチレン製の網)は、イタドリ対策と同様にセイタカアワダチソウの繁茂を防止できる予防保全技術であり、今までの原始的な作業から解放が可能である。

    高速道路の法面のセイタカアワダチソウ。除草量が多く景観を阻害する。
市民ボランティアによる抜き取り作業。抜き取っても少しでも地下茎が残れば、そこから繁茂が始まる。
               セイタカアワダチソウの地下茎。

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