野芝が選ばれるのは、根が地面で緻密に生長し雨水や洪水の侵食防止効果が期待できるからである。
オオイタドリは芝を突き破って発芽し、地上高2~3mまで成長する。主に北海道や北東北などで繁茂している。オオイタドリが繁茂すると堤防の点検が困難になる。さらに日影になったりアレロパシーの影響で芝を枯らしてしまう。
芝が枯れると堤防の表面が裸地化し、雨が降るとガリ侵食が発生し堤防を危険な状態にしてしまう。地下茎は地下2m近くまでのびている。
枯れた芝の張り替えは50㎝ほど堤防を掘削して、イタドリの根を除去してから再び盛土して芝を張ることになる。
しかし、地中に残ったイタドリの地下茎から新芽が出て、2~3年で元の群生状態になってしまう。地下茎をすべて除去するには、堤防を丸ごと掘り返さなければならないが、現状の予算では到底無理な話である。
イタドリは世界の侵略的外来種に指定されている。19世紀に日本からイギリスに観賞用に持ち込まれたが、旺盛な繁殖力にイギリス政府も手をやいているという。
このブログでは、堤防を管理する上で厄介者モノとなっているイタドリを、ジオネット方式(高密度ポリエチレン製のネット)でコントロールする手法にたどり着くまでの経緯を述べていきます。
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地下2mまで延びたイタドリの地下茎。少しでも取り残すとそこから芽が出て再生するので厄介だ。 |
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