2018年7月27日金曜日

張ブロックの小口止めについて

 国土交通省の国土技術政策総合研究所が公表している、「越水による決壊までの時間を少しでも引き延ばす河川堤防天端・のり尻の構造上の工夫に関する検討」では、下の写真のように張ブロック上端部の斜め小口止めの構造を、水理実験で定めている。
 
 この時の前提条件は、芝が斜め小口止めまでびっしりと生えていることとしている。
 実験では、樹脂製の人工芝(下の写真では右上の黒いもの)を使用している。

 ということは逆説的に考えると、斜め小口止め付近に芝が生えていない場合は、洪水流により侵食されるということになる。

 越水対策として法尻に張ブロックを設置した場合は、芝の復旧は当然ながら、それ以外の個所でも芝を健全な状態にしなければ、堤防の侵食が進み、かえって危険度が高まるはずである。

 前述したように、芝を隙間なく生やすことは非常に困難である。

 

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