「実物大の大型堤防を用いて越流の実験を行ったところ、遮水シートを裏法に敷いて継部を接着しない場合には、継部への流水の集中に伴って裏法面の侵食が急激に進行するという実験結果がある。そのような懸念があるので、現時点では堤防裏法面の対策を実施していない」
下の写真は、吸出し防止材で川裏法面を覆い、耐侵食性の効果を確認する土木研究所の実験状況だが、シートの継部が広がり、石井大臣の答弁のように侵食が進行している。継部は2枚のシートを単純に重ねただけの構造である。越流水が重なったシートの隙間から流れ込み、侵食されたのである。土木研究所は継部を溶着したシートでも実験しているが、侵食量は比較的少なかったとしている。
シートの継部を、簡単で強靭な構造にすることができれば、この課題は克服できそうである。
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土木研究所の実験状況(国交省の台風19号の被災を踏まえた河川堤防に関する技術検討会の資料) |
しー
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