吸出し防止シートの継目を溶着することで、越流水が継目に侵入できなくなり堤防裏法面の侵食が発生しにくくなることは、土木研究所の実験で立証されている。
シートの溶着は、下の写真のように傾斜している堤防の法面で、一人はシートを押さえ、もう一人は溶着器具を操作するために、どうしても二人がかりとなるので相当の費用がかかる。
また、吸出し防止シートは樹脂製であり、高温で溶着すると「熱劣化」が発生することがある。加熱された部分が脆くなって破断する「脆性破壊」である。溶着部付近のシートが破断すると、そこが弱点になるので、温度管理などの品質管理をしっかりと行うことが求められる。
作業に手間がかかり、品質管理が必要な継目の溶着よりも、もっと簡単で確実に継目処理ができ、品質管理も不要でスピーディーに施工できる方法があれば、堤防裏法面の耐越水性能は大きく向上する。
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